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戦略的抜歯
17.05.24
ウエストデンタルは安心、安全、納得の歯科。渋谷駅徒歩1分の歯医者さんへ!
現在の歯科医療の中で最も嫌われる治療が歯を抜くこと。確かに何でもかんでも抜いてしまうのは大きな問題ではあります。ただ、この考え方た定着したのはインプラントが世の中に認知される前の考え方。誰もがインプラントを選択できるわけではないのですが、すべての抜歯が悪いわけではないのです。このタイトルに出ている戦略的抜歯というのは、予知性を考えると今ある歯を残すことよりも、抜いて次の補綴物をよりよい環境で装着したほうが長持ちをする。だからこそ抜きましょうという考え方です。
この裏側には、インプラントが下顎だと30年後に8割強上顎でも7割は残存しているというデーターをもとに考え出されています。
虫歯や歯周病によって歯を喪失することが多いのですが、本当にボロボロになるまで使い切ってしまうと、抜歯をする歯だけでなく隣接する歯の環境が悪くなっており、ブリッジや入れ歯といった治療をしてもすぐにダメになる可能性があります。もともと、ブリッジは、最低でも3本で支える力を2本で支えることになります。当然単純計算をすれば1.5倍の力がかかるわけです。また、入れ歯の場合は歯茎などに力の分散をする設定なのですが、横揺れやローテーションなどの力がバネをかけた歯にかかります。こういった力がかかってもしっかりした状態の歯であればあまり問題ないのですが、抜く歯w最後まで使い切ると当然その周りの歯にも大きな影響が出ており、その影響でせっかく入れた補綴物がダメになるといったことが起こります。
だったら、次の治療を考え予知性の高い(長持ちする)ようにするためにはダメな歯を早めに抜いてしまうのも正しい治療の一つなのです。
何でも抜かなければよいという考えは誤りであることを覚えておていください。
ただ一つ言えることは、このような判断をするときに常に治療法は複数存在します。その説明をしっかりしてくれる先生とよく相談してください。